メジャーリーグとして知られるアメリカのMLBは、伝説にその名を刻むにふさわしいほど優秀なプロ野球選手たちをたくさん輩出してきました。ただ、今後もしかしたら、野球史に残る偉大な選手が、若い新星に取って代わることもあるかもしれません。

今のところ、ルース、メイズ、アーロン、コブといった伝説的な選手たちの仲間入りを果たすほど、十分な実績を残している若手選手はいません。フェンス越えのパワフルな打撃が武器でありながら、コンタクト、規律、走塁、ギャップパワー、ディフェンスにも優れた、20世紀初頭のスーパースターに追いつくには、まだまだ長い道のりがあるようです。

もちろん、伝説的な選手をすべて挙げるとキリがないので、たかが数人の選手に絞ったところで、野球好き全員が納得するには至らないでしょう。人それぞれ好みも違えば、スーパースターの定義もさまざまだからです。今回のリストは、評判よりも結果を重視して、史上最高のプロ野球選手を3名厳選してみました。一部のファンからは反論を買うかもしれませんが、あくまでも個人的な見解なのでご了承ください。

 

第1位 ベーブ・ルース

ベーブ・ルースを差し押さえて、トップの座につく選手なんていませんよね?ルースが1919年に29本のホームランを記録する以前は、ネッド・ウィリアムソンが27本のシーズン最多ホームラン記録を保持していました。それまで、20本を超えた選手は他にいなかったので、ネッドは大きな注目を浴びましたが、ルースがその翌年、54本という驚異的な数をあげ、史上最多記録をあっという間に更新しました。

打撃の帝王であったルースは、1918年〜1931年までの間、メジャーリーグで12度の本塁打王またはそれに匹敵する功績を収めました。この間、なんと602本もの長打を放ち、野球史上、300本以上を達成した人は誰一人としていません。

342/.474/.690の異常値は、wOBA、wRC+、OPS+、WAR(両サイト)において大差をつけてトップに君臨しています。1,221.1イニングを投げて、防御率2.28という成績は考慮されていません。専任外野手になる前の1916年と1917年に650イニングを投げ、47勝と防御率1.88を記録しています。

野球史上最高の打者ともいえるルースが、もしも一度バットに触れることがなかったら、今日の野球史はまったく違うものになっていたでしょう。ただ、これは単なる「もしも」のシナリオに過ぎないので、ヤンキースは運がついていたといえます。

 

第2位 ウィリー・メイズ

ニックネーム「セイ・ヘイ・キッド」と呼ばれるウィリー・メイズは、優れたコンタクト、パワー、ディフェンスを兼ね備えた、総合的にバランスのいい選手で、野球史上最高の中堅手となりました。

660本塁打、平均打率.302、OPS+156を記録し、通算500本塁打を達成した史上5人目となりました。ただ今回のリストでは、第2位にランクインしました。

ちなみに、FanGraphsによると、全外野手の中でより高い守備を誇っているのはアンドルー・ジョーンズだけだそうです。149.9fWARで、彼は歴代3位にランクインしています。

1954年に現役から復帰したメイズは、1967年まで苦しいシーズンを送ることになりましたが、それでも36歳の時にOPS+124、rWAR4.3という成績を残しました。40歳を過ぎてからの最後の2シーズンは、ニューヨーク・メッツに移籍しました。あまりチームに貢献できませんでしたが、計2,992試合に出場した耐久性のある名選手を非難する人は誰もいないでしょう。

第3位 バリー・ボンズ

2001年、バリー・ボンズは73本のホームランを放ち、ハンク・アーロンが持っていたシーズン本塁打記録を塗り替えました。翌年の2002年には、本塁打数は46本に減りましたが、打率.370/.582/.799を記録し、より良い成績を残せたシーズンとなりました。しかし、ボンズの打撃の強さを恐れるあまり、投手たちがわざと彼を歩かせた回数は198回でした。これは、2004年にボンズが受けた232回(うち120回はわざと)の四球とは対照的な数字です。73本塁打を放った2001年のシーズンを評価して、今回のリストでは第3位にランクインしました。