ボールを投げるということは、一見ごく簡単なことのように思えますが、実際にはそんなことあり得ません。この記事で紹介するピッチングの基礎知識、テクニック、トレーニングを参考にすれば、球速とパフォーマンスを向上させるのに役立ち、もっと野球を楽しめるように、あるいはプロのプレイヤーに近づくことができるでしょう!
ピッチングの物理を理解する
野球のピッチングには、「強さ」と「理解」をうまく組み合わせることが必要です。体の動きに関わる形式と物理をきちんと理解できれば、パワーの強弱に関係なく、球速を上げることができるかもしれません。
1990年代前半、米・アマースト大学の野球コーチであるビル・サーストンが、投球速度が体の回転力に影響されることを初めて指摘しました。同氏は、回転力を効率よく働かせることができれば、投球速度をかなり向上させることができると述べています。
また、投手が投げるボールの速さは、脚と下半身のエネルギーを、腕を投げて通す胴体の回転力にどれだけ速く伝達できるかどうかでも決まります。
例えていうなら、自分の体を宇宙へ飛び立つスペースシャトルと見立ててみましょう。スペースシャトルは、最初に一番重いブースターで勢いをつけます。次に、軽いブースターで速度を維持し、宇宙へ飛び出すまで加速していきます。
体をしっかりと休める
体を休めることは、意外に思われる人もいるかもしれませんが、最も重要なメニューのひとつです。たまに、最高の投手になりたいがために、体に無理をし過ぎてしまい、裏目に出ることがあります。体にかかる激しいプレッシャーやトレーニング方法、筋力アップは、体を鍛えるどころか、逆に疲れさせてしまう可能性があるのです。
ですので、スポーツや激しい運動をした後は、十分な睡眠と休息をとり、体を回復させ、体力をつけるようにしましょう。毎年、シーズン終了後は、投球で使いまくった腕を休める時間をとってください。投球は、体にとって非日常的な動作であるため、ケガの可能性を抑えるためにも休息はマストです。
腕の強さと速さのバランスを取る
ピッチングでは、腕の「強さ」と「速さ」のバランスを取らなければいけません。多くの野球ブログ記事では、トレーニングで鍛えるべき筋肉について詳しく説明され、腕の強さに焦点を置いていますが、腕が強いとスピードが遅くなる可能性もあるのです。もちろん、より強く投げるためには力強い腕が必要ですが、速い腕も必要なので、ここのバランスを取る必要があります。
腕を加速する
腕の速さは、肘の伸展と肩の回転という、2つの運動動作の合計として表現されることが多いようです。特に重みのあるボール(4オンス、5オンス、6オンス)を使って遠投の練習をすると、腕のスピードを向上させることができます。
ボールを手から離すときは、腕のスピードをマックスに上げてみてください。そうすることで、球速が速くなります。さらに、腕のスピードを打者に対してまっすぐ向けることができれば、より良い送球ができるようになるでしょう。
筋力アップの運動をする
球速を上げるためには、筋力をつけることも重要なポイントです。全身に無駄のない筋肉をつけることで、より力強く、安定した投球ができるようになります。筋肉量を向上させるために役立ってくれるエクササイズがいくつかあるので、是非試してみてください。